web漫画「パプリカGIRLS」について語ります! ~ぶっ飛んだセンス、作者は天才~
むちゃくちゃな勢い! かっこよすぎるセリフ回し! 映える髪の色!
というわけで、今回はweb漫画「パプリカGIRLS」について語ります。
http://naskaj.web.fc2.com/index.html
血はドバドバ出るし人は死にまくるし、ちょっとグロ注意ですが……1話目からグイグイ引き込まれるのでぜひ読んでいただきたい。
レッド、イエロー、ブルーの3人娘が怪人と一般人を殺しまくる! 正義の味方とは決して言えないぶっ飛び加減が素晴らしい。
作者がジャンルを「カートゥーン」にしているように、画風は割とアメリカ風。そしてノリの良さもアメリカ的なんだけど、そこに日本の萌えと狂気がぶち込まれている。
かっこよすぎるパプリカ節、作者は天才!
この作品の1番の魅力は、絵柄とストーリーに合ってない謎にかっこよすぎるセリフ回しでしょう! コメント欄では「パプリカ節」とまで称えられる、独創性にあふれた前口上。〇〇節、って言われるの良いですよね。それだけの個性と魅力があるわけで。
ちょっと引用させていただきますと
水田に映えし赤き陽に 悲をくべよ我が哀悼歌
枯田に汲みし赤き血を 糧に聳えよ黄金の穂
2話 怪人ジャポニカ米ケル
いや~、かっこいい(笑) 言葉のリズム、単語の使い方、う~ん……すばらしい。
しかも、この漢字だらけの古風な口上が、カートゥーンな世界観の中でいきなり出てくるわけで。インパクトがやばい。
これは天才のセンスですよ。一般人じゃ作れない。私なんかが100年考えても、思い付けないでしょう。引用した部分以外にも全体的なセリフ回しが古めかしくて超かっこいい。個人的には13話も好き。お前の全てを置いていけー! 主人公の言うセリフじゃないけど(笑)
かわいいガールズと、映える髪の色
もう1つ、この作者のセンスが光ってるのがガールズの髪の色。他の部分はすべて白黒なんだけど、ガールズの色だけがカラー。モノクロの世界にピンク、イエロー、ブルーが映える。
ある意味でフルカラーより楽しいかもしれないんですよね。普通は白黒よりも、フルカラーですべてのものに色が付けてある方が良いとされます。現実はフルカラーなわけだし。
しかし、この作品においてはガールズの髪だけに色がついていることで、3人の存在感・異質さが際立っている。これまた作者さまの天才のセンスだと感じますね。すべてフルカラーだったら、むしろガールズが目立たなくなってしまうかも。
そして、たまにガールズの絵柄がかわいくなるのも良い! 4話の最後とかすげーかわいいですよね。この作者さま、丁寧かつ本気で書いたら普通に女の子上手い。
個人的には3人からあえて選ぶならブルーさんが好みでしょうかね。1番やばい雰囲気が(笑) 13話目のセリフとか邪悪すぎる! かっこいい!
それにしても父親は謎の存在。しゃべるコーヒーカップ……? ガールズとは血のつながった実の親子関係なのか? 8話ラストの演出を見るにつけて、かなり危険な存在っぽいけど……最後まで正体がはっきりしませんでしたねぇ。
本当に最終回を迎えたのが悲しい作品。まぁ、しょうがないとは思いますけどね。ノリと勢いが重要なタイプで、長期連載に向かないのはよく分かりますし。短編として締めたのも作者のセンスでしょう。
それでも、いつまでも3人娘の大暴れとパプリカ節を見ていたかった。