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web漫画「刀遊記」について語ります! ~演出のセンス~

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出典:刀遊記

迫力あるバトル! 強者たちの存在感!

というわけで、今回はweb漫画「刀遊記」について語ります。

http://touyuki.html.xdomain.jp/

web漫画投稿サイト「新都社」の中でもトップクラスの人気を誇る作品。確かに、web漫画としてはかなりのクオリティで高評価も納得の出来栄えです。

正統派バトルアクション。舞台はアメリカ西部。日本から世界を見るため渡ってきた侍「伊武清十郎」は途中で父の形見である日本刀を奪われてしまう! 刀を取り戻すため、そして出会った人々を助けるため、清十郎は強敵との戦いに挑み続ける! 西部劇+日本刀、な感じ。

ここから先は管理人が作品の内容を好き放題に書いているので、本編を見てから読んでいただいた方が分かりやすいと思います。

コマの描き方が上手い! 印象に残るワンシーンがある

さてさて、個人的にはぶっちゃけストーリーは割と一般的では。お人好しの主人公が、あれよあれよと大きな事件に巻き込まれていく。特筆するほどじゃない。

そして、画力もweb漫画としてはかなり上位だと思いますが、商業と比べれば上手いと言えるほとじゃないのでは。正直、「描き込みがちょっと物足りないな~」ってシーンもちらほら。

じゃあ何がいいのか? 演出のセンスですね。要所要所で、グググっと引き付けられるシーンを描いてくる。全体が良いというより、部分部分が光っている。

より具体的に言えば、強キャラの存在感とアクションシーンの面白さ。ここに関しては商業の作品と比べてもかなり上位じゃないかと。

例えば第5話「ビリー・ザ・キット」。化け物級のガンマン、ビリーのやばさが強烈に伝わってくるし、清十郎が近づいてきても無表情で連射してくるシーンの流れはすごい。

第五十三話「洗脳」における、シャオロンと清十郎の戦いなんかも、動きがダイナミックでコマからコマへの流れが上手くて、すばらしいスピード感。

第八十四話「ジェシー対清十郎」。ジェシーの視線、特に6発目の演出はむちゃくちゃにかっこいい!

第百十八話「たどり着きたかったその場所へ その④」 の、広場に降りてからヘラクレスが虐殺する大ゴマ連続には鳥肌立っちゃいましたよ。

作者である「千夜」さまは強キャラと、その戦いを書くのが本当にうまい。「強い!」「かっこいい!」「やばい!」と素直に興奮させてくれる。

印象に残る名シーンがいくつもある作品です。

ジェシー・ジェイムスが好みすぎる!

この作品で1番好きなキャラは? と聞かれたら、私は即座にジェシー・ジェイムスと答えます。web漫画に限らず、紙の漫画・小説・ゲームなどを含めた全体でもトップクラスに大好きなキャラクター。好みに刺さりすぎてやばい。

人外の域に達した最強のガンマン。自由で、お茶目でユーモアたっぷり。そして、目的のためならいくら人が死にまくっても気にしない傍若無人さと自己中心的な発想。

主人公である清十郎、そのライバルポジションかつガンマン代表として第2の主人公とも言えるビリー・ザ・キッド。そこに加えて、ジェシー・ジェイムスも悪役にして第3の主人公と言えるのでは! 

次に何をするか読めず、出てくるたび好き放題に動き回る。魅力的な悪役がいる作品は、良い作品です。

第二十二話「隻眼のアウトロー その③」における初登場のシーンからして、強烈に印象に残るし、作者さまのセンスが炸裂してる。

あとは、第七十七話「切り替えポイント」とかも。ビリーと対面しながらも食事を続行する自由さと余裕、撃たれた弾丸を後出しで撃ち落とす化け物っぷり。短い間にジェシーの魅力が詰まった名場面でしょう!

そして、言動だけでなく絵としての表現法も最高! 顔は陰で真っ黒に塗りつぶされ、眼だけが見えている。めちゃめちゃかっこいい! たった1人だけ、他のキャラとは違う演出。異質さが際立ちます。

少なくとも私は、他の作品でこういう表現をされるキャラを見た記憶がありません。独創的ですばらしいセンスでは。

実は読者にも素顔は判明してます。 第四十話「港町ブルーレイン」で出てくる鼻の長い男。これこそジェシーの姿。

しかし、その後も顔は真っ黒で眼だけが見える。作者さまも分かってますねぇ。鼻の長い素顔で描いてしまっては、あそこまでの異質さ・かっこよさは表現できないと思いますよ。

本当に作者さまの「センスの良さ、演出の上手さ」が凝縮されている名キャラクター。

 

強キャラの存在感、アクションシーンの面白さ、演出のセンス。魅力的な漫画でしょう。