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web漫画「群れなせ! シートン学園」が面白い! ~動物ネタいっぱい!~

擬人化された哺乳類たち! 生態を上手くキャラの個性に活かしている!

というわけで、今回はweb漫画「群れなせ! シートン学園」について語ります。数多くあるweb漫画の中でも個人的にすごく好きな作品。テンポが良くギャグコメとしてクオリティがとても高い。

動物嫌いの人間男子「ジン」が通うのは、さまざまな哺乳類たちが生活している「シートン学園」。動物ネタ満載!

連載されているのはサイコミというwebサイトで、無料で全話読めます。書籍化もされている人気作だけど1話から最新話まで抜けなく閲覧化。今から見に行く人でも完全に読める! サイコミは全作品この形式で、読者としては素直に嬉しいですね。

 

動物ネタたっぷり!

オオカミは新しく群れに入ってきた相手の口元をなめてコミュニケーションする、シマウマはロバに近い(しっぽの先だけ毛がフサフサ)、コアラは個体ごとに同じ種類のユーカリだけを食べ続ける、ナマケモノは時速約180m、寒い土地の動物の多くは「対向流熱交換」システムを持ち血液の冷えに強い、シマウマはワンと鳴く(犬そっくり)、全身から汗をかいて効率よく放熱できるのは人間と馬だけ、ライオンはたてがみが黒くて大きいオスほどモテる、ハイエナはメスでも股間に棒が付いている………などなど。

色々な哺乳類の雑学・おもしろネタたっぷり。読んでるうちに豆知識が増える! 動物好きとしては楽しく読み進めちゃいますね~。

タイトルの元ネタとして動物研究の名著「シートン動物記」を使うだけのことはあります。

オスが割とリアルなのが良いバランス

この作品、メスはがっつり美少女擬人化。ケモ耳&しっぽぐらい? だけど、オスは割とリアル風! そのせいで見た目はかなりシュール(笑)

これ、作者と編集さまは悩んだところだと思うんですが個人的にはすごく良いと思います。萌え美少女と動物の見事なバランス。男キャラまで擬人化しきっちゃうと動物感がなくなっちゃうし、生態ネタも上手く使えない。

逆に、ギャグにメスまでリアル風にしちゃうと美少女の華がないし迫力ありすぎ。人間であるジンとのラブコメも成立しないし……1発ネタとしては爆笑でしょうけど連載漫画としては売れない。

生態を上手くキャラの個性につなげている

どうやってキャラクターの個性を出すか? ってのは重要ポイントですよね。どれだけ変わったキャラを出すか、テンプレな登場人物になってないか。これは多くの作者さまを悩ませるポイントでしょう。

その点、このシートン学園は良い感じです。擬人化されていると言っても設定的には「動物っぽい人間」ではなく、その動物そのもの。生態がダイレクトに反映されていて面白い。

例えば、女子狼である「ランカ」は気に入った相手の顔をペロペロと舐めまくります。これ、普通の人間ヒロインでやるとかなり変態的ですよね(笑)。相手の顔をなめるとかやばい。個性は出ますが、読者も含めて周りはドン引きでは? 少なくとも一般ギャグコメ向きなキャラ造形じゃない。

でも、狼なんだったら無問題で自然。このように人間以外の動物であることをキャラの個性に繋げている。他の作品ではありえない感じのキャラが多数登場、だって人間じゃないんだもん。上手い!

コアラ女子なんてう〇ちを連呼して何度も食べてるけど、これとか人間でやると激烈にマニアックな領域に突入しますし……

ギャグコメとしても動物の不思議な生態・おもしろネタで笑いを取ってくるので予想外で新鮮。学園ギャグコメって割と「他の作品でもこのネタ見たな~」「似たような流れを読んだことある」感じになりやすいけど、本作は独自のネタが多い。

シマウマじゃなくて実はクアッガだった!(前足の模様が違う)、こんなネタが被るわけがない(笑) 他にも擬音がバーン!じゃなくて、ロバーン!だったりとか。

動物ネタを雑学だけでなくキャラクター造詣とギャグに活かして他作品との差別化につなげている。良い発想であり素晴らしいセンス。とても面白い作品に仕上がっています。